Rp.シリーズ第8回目です。
このシリーズは日常業務の中で遭遇した処方内容を症例提示ささていただき、
後程私見を述べさせていただくスタイルで投稿しています。
Rp.8 経管栄養中の患者さんに処方された塩化ナトリウム
【症例提示編】
今回は胃ろうから経管栄養を継続している患者さんの症例です。
患者背景
83歳 男性 Ht;157cm BW;38.1kg
既往歴:高血圧症 脳梗塞後遺症
訪問看護を受け自宅療養 胃ろう造設し経管栄養中
ADL;脳梗塞後遺症による右麻痺・嚥下困難・言語障害あり、ほぼ全介助(要介護5)
処方(内科からの継続処方)
Rp.1 アムロジピンベシル酸塩口腔内崩壊錠5mg 1T 1×朝食後 経管投与
Rp.2 シロスタゾール口腔内崩壊錠100mg 2T 2×朝夕食後 経管投与
Rp.3 ラコールNF配合経腸用半固形剤 900g 3×毎食後 経管投与
Rp.4 塩化ナトリウム 6g 3×毎食後 経管投与
以上全7日分
検査値等
BUN 16mg/dL
CRE 0.34mg/dl
PT-INR 1.29
eGFR 177.7ml/min/1.73m2
Na 124.0mmol/L
K 3.9mmol/L
(処方せん印刷部より転記)
この患者さん、高血圧の既往と脳梗塞後遺症による右麻痺・嚥下困難・言語障害などがあり
胃ろう造設しご自宅で訪問看護を受けながら療養されている方です。
高血圧の治療において減塩は推奨される行為の一つですが、
処方せんの中に「塩化ナトリウム」が入っています。しかも6g/日で。
そもそも処方薬は「塩化ナトリウム」で正しいのか?処方間違いの可能性は?
正しいとしたら、なぜ処方されているのか?どのように投与するのが良いか?
もしこの処方を皆さんが受けたら、何をどのように考え、どう行動しますか?
(著者の私見は概ね一週間後に会員限定ブログで公開予定です)